絵画作品に代表される芸術的モチーフをまとう装いは、知的なムードが備わるのに加え、アイキャッチーな着映えに仕上がります。アートモチーフならではの主張が着こなしにパワーをもたらしてくれるのも、この着方のいいところ。着るアイテム数が少なくても、インパクトの強い「アート服」なら、華やぎを保てます。
芸術作品にはそれぞれに描き手のアイデアや技法が生かされているので、視線を引き込む効果大。アートモチーフを生かしたウエアを着れば、ウィットや美意識を印象づけることもできそう。チェック柄や花柄といった、服でおなじみの柄・模様とは違って、アートピースは作家性が高いオンリーワンのものだから、着映えにもオリジナリティーが漂います。
現代アートはイタリア以外の国・地域でも勢いづいていますが、イタリアには古典的な美術の伝統があるのに加え、モダンアートも盛んなので、様々な作品を生かしやすい下地があります。イタリアブランドのファッションショーも美術館を舞台に開催されることがしばしばあり、以前からファッションとアートは親密な間柄。22-23年秋冬のアートルックにもそうした距離感の近さが生きているようです。