Storie di passione italianaイタリアに恋しちゃう物語

FIAT CAFFÉ

 東京の山手通り沿いに“フィアットカフェ”というのがあります。文字通りイタリアの自動車ブランドフィアットが関係するカフェであり、イタリアンテイストがプンプンに立ち込めています。赤を基調にした店内はかなりインパクトがあるので、まだ訪れていない方はけっこう驚くかも。イタリア好きは心躍ります。
 メニューもそうで、パスタやホカッチャ、ジェラートなどが胃袋を満たしてくれます。食後のカフェもいい感じ。エスプレッソの香りが嬉しくなります。

 そんなカフェはじつはディーラーに併設されています。なので、隣のテーブルでは商談をしていたり。「もうちょっとまけてよー!」なんて声が飛び交います。ウソです。みなさん場所柄お行儀がいいですから。かく言う私もそんな経験をしたひとりで、そこでクルマを購入したことがあります。フィアット500です。アリタリア航空の日本語版機内誌編集長を始めた頃で、イタリア車を一台持ちたいなと思い始めていました。イタリアの魅力を伝える雑誌に携わるのですからイタリア車くらい乗らないといけませんよね。と言う口実です。
 でも結果それでよかったと思っています。あれから5年が経ちますが、今もフィアット500は毎日元気に走っています。小さくて扱いやすいわりに荷物は積めますし、走りも楽しい。キビキビと小気味よく走る様は独特ですね。日本車やドイツ車のコンパクトカーとも違います。なんか人間味があって情緒的なんですよね。思い過ごしかもしれませんが。
 そんなフィアットオーナーなので、フィアットカフェにはよく顔を出していました。空いていればディーラースーペースに駐車できるのもメリットです。あ、ここでクルマ買わなくても停めていいみたいなのでお気遣いなく。でも景観上やはりイタリア車がいいですね。後でセールスマンが買い替えの相談に来るかもしれませんが。
 都内にはクルマで出掛けたくなるカフェがほとんどないので、ここはとても貴重です。こんなカフェがもっと増えたらいいのにと思う天気のいい3月でした。

記事:九島辰也