人生は祭りだ Vol12ヴェネツィア~ドロミテ~ミラノ:結びに変えて。2022初夏、訪伊した話

人生は祭りだ Vol12ヴェネツィア~ドロミテ~ミラノ:結びに変えて。2022初夏、訪伊した話

この連載も今回で終了です。思い出話をメインに書く連載は、初めは乗り気ではありませんでしたが、意外と贅沢な時間でした。というのも、過去を振り返るのって、あまりカッコいいことではないし、意味のないことだと思っていたからです。しかしながら、”イタリアで過ごした時間”、という制限付きの過去を振り返れたことは、七転八倒したり、悪あがきした時間、当時は客観的に見られなかった自分、を振り返ることにつながりました。逆説的になりますが、このことは自分達の現在地を知るいいきっかけにもなりました。 最後は結びの挨拶に変えて。...

最新グルメ情報75イル・パラージョの新シェフ、パオロ・ラヴェッツァーニの挑戦

最新グルメ情報75イル・パラージョの新シェフ、パオロ・ラヴェッツァーニの挑戦

イル・パラージョの新シェフ、パオロ・ラヴェッツァーニの挑戦 フィレンツェを代表するラグジュアリーホテル「フォーシーズンズ・ホテル・フィレンツェ Fouaseasons Hotel Firenze」のメインダイニング「イル・パラージョ Il Palagio」に注目の新シェフが就任した。ブラジルで10年過ごした後祖国イタリアに戻ってきたパオロ・ラヴェッツィーニ Paolo...

人生は祭りだ Vol11ミラノ:空手の先生のお手本が、やや芝居がかりすぎていた話

人生は祭りだ Vol11ミラノ:空手の先生のお手本が、やや芝居がかりすぎていた話

2016年初冬。僕たちは年明けに日本へ本帰国することを決断した。ミラノに来て1年半が過ぎ、丸2年が見え始めた頃だった。ミラノでの暮らしは楽しかった。子供たちはすっかり慣れて、友達もたくさんできた。一方で、僕の仕事のことや、日本に残してきた会社のこと。高齢に差し掛かった親のことなどを考えると悩ましかった。多くの理由があり、僕らは日本に本帰国することに決めた。いざ帰るとなると、ミラノはクリスマスに近づき、慌ただしい雰囲気の中、上の娘は、イタリアの友達と離れるのを寂しがり、最後に何件か、仲良しのお家にお泊まりをさせてもらい、最後の時間を楽し...

最新グルメ情報73ヴェネツィアの名門「ベルモンド ホテル チプリアーニ」に新シェフ就任

最新グルメ情報73ヴェネツィアの名門「ベルモンド ホテル チプリアーニ」に新シェフ就任

ヴェネツィアの名門「ベルモンド ホテル チプリアーニ」に新シェフ就任 ヴェネツィアを代表する名門ホテル「ベルモンド ホテル チプリアーニ」新エグゼクティブ・シェフに「ノーマ」帰りのリッカルド・カネッラが就任した。 1985年パドヴァに生まれたリッカルドは、ホテル学校卒業後に故グアルティエロ・マルケージの「アルベレータ」でプロの料理人としてのキャリアをスタートさせる。その後実家のすぐ近くにある3つ星「レ・カランドレ」のシェフ、マッシミリアーノ・アライモの元でさらにキャリアをブラッシュアップすることになる。...

人生は祭りだ Vol10トスカーナ他:池、川、海で釣ったよくわからない魚たちを素揚げにして食べた話

人生は祭りだ Vol10トスカーナ他:池、川、海で釣ったよくわからない魚たちを素揚げにして食べた話

当時3歳だった息子を、ミラノ郊外の釣り堀に連れて行った。魚が大好きだったので。現地に着くとレンタルの釣竿や餌を買って、いわゆる釣り堀的な池に糸を垂らした。仕組みは確か日本とあまり変わらなかった気がする。その池には何人か、もうちょっと年上のお兄ちゃんたちも居て、息子の方をチラチラと見てきた。息子もチラチラ意識していた。「おいチビ、ほんとにちゃんと釣りできるのか?」と言わんばかりの、アウェイな視線が息子に注がれいて、息子も勝ち気に「見てろよ」と言わんばかりのオーラを出していた。僕にはそれが、サッカー選手が欧州リーグに渡り、はじめは、お手並...