この連載も今回で終了です。思い出話をメインに書く連載は、初めは乗り気ではありませんでしたが、意外と贅沢な時間でした。というのも、過去を振り返るのって、あまりカッコいいことではないし、意味のないことだと思っていたからです。しかしながら、”イタリアで過ごした時間”、という制限付きの過去を振り返れたことは、七転八倒したり、悪あがきした時間、当時は客観的に見られなかった自分、を振り返ることにつながりました。逆説的になりますが、このことは自分達の現在地を知るいいきっかけにもなりました。 最後は結びの挨拶に変えて。...
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人生は祭りだ Vol11ミラノ:空手の先生のお手本が、やや芝居がかりすぎていた話
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人生は祭りだ Vol10トスカーナ他:池、川、海で釣ったよくわからない魚たちを素揚げにして食べた話
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人生は祭りだ Vol09トルニョン:スキー学校の先生がイケメンすぎた話
今は夏に向かう季節ですが、今回は冬のお話。ミラノに住んでいた頃、スキーへよく行った。アルプスも近いのでスキー場はよりどりみどり。その中でも僕たちが足繁く通ったのはトルニョンという街で、モンテビアンコの近く。(モンテ=山、ビアンコ=白。フランス語ではモンブラン)初めて行った海外のスキーリゾートは、ゲレンデは日本と同じだったが、それ以外は随分とおしゃれで洗練されて見えた。...
現代イタリア映画情報1「君の名前で僕を読んで」監督:ルカ・グァダニーノ
2018年度アカデミー脚色賞を受賞した「君の名前で僕を呼んで」(英:Call me by your name)は、監督を務めたルカ・グァダニーノの名を世界中に広く知らしめた映画。その魅力は優れた構成と俳優たちの演技に加え、80年代のイタリアを詳しくリアルに描写している点だろう。...
人生は祭りだ Vol08ヴェネツィア:3歳の息子がホテル従業員用のトイレで、無断で用を足していた話
2015年10月。ミラノでの暮らしも半年が過ぎ、家族もだいぶイタリアに馴染み始めた頃。3歳の息子を、パパと二人での旅に行こうと誘うと、いいよ、という意外な返事。行き先はどうしようか。ヴェネツィアなんかいいんじゃない。二泊三日くらいで。今こうして書くと贅沢に聞こえますが、ミラノに暮らしていれば電車で1時間半くらいの距離だし、男同士だから泊まるのは安い民宿でいいかと、気楽にいけました。とはいえ、まだ3歳。当時息子は、割と重い卵アレルギーもあったので、冒険は冒険だった。...
人生は祭りだ Vol07ミラノ:モンテッソーリ教育の小学校に編入し、イタリアの愛に触れた話
連載の一回目vol1の記事で書いた箇所を一部、再掲します。以下再掲...
人生は祭りだ Vol06ローマ:朝起きたら隣に知らない男が寝ていた話
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人生は祭りだ Vol05ミラノ:おしゃれなホテルにチェックインしたら、部屋にベッドがなかった話
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人生は祭りだ Vol04ボローニャ:車中泊をしていたら、車に泥棒が入ってきた話
1998年初冬の話。友人カップルから、ボローニャに行かない?と誘われた。ボローニャに女友達と、その彼氏がいるから訪ねたい、とのこと。カップル同士なんだし、二人で行けば?と思いつつ、暇だし僕もついていくことにした。車で向かう道中、彼らは運転をめぐって痴話喧嘩したりして、やれやれと思ったりしたけど、どうにかこうにかボローニャに到着した。ボローニャという街は、イタリアの中でも割とアカデミックな雰囲気があり、学生も多い。彼らの友達アランとその彼氏が出迎えてくれた。彼氏はドイツ系だった。...