Storie di passione italianaイタリアに恋しちゃう物語

クルマ通信27ペブルビーチ・コンクール・デレガンス

ペブルビーチ・コンクール・デレガンス

 クラシックカーファンでなければご存知の方は少ないと思いますが、業界には様々な品評会があります。美しいクルマばかりですからね、コンクールが行われるのは自然なことかも知れません。世界各地で定期的に開催されています。
 今年8月にもアメリカで代表的なイベントが行われました。“ペブルビーチ・コンクール・デレガンス”です。これはカリフォルニア州モントレーで毎年8月に開催される“モントレー・カー・ウィーク”のひとつのプログラムで、高い人気を誇ります。イタリアのコモ湖で行われる “コンクール・デレガンス・ヴィラ・デステ”のアメリカ版といったところでしょうか。歴史的価値の高いモデルが顔を連ねます。
 個人的にすごいと思うのは、出品されるクルマもそうですが、並べられるのが名門のゴルフコースであること。ペブルビーチ・ゴルフリンクスがそうで、緑の芝生の上に上質なクラシックカーを並べます。なんというか、とても品があっていいんです。憧れます。日本じゃ緑鮮やかな芝生にクルマを置く機会はあまりありませんから。

 そんな“ペブルビーチ・コンクール・デレガンス”に今年はマセラティMC20が展示されました。クラシックカーがメインのイベントですが、ここ数年はメーカーがコンセプトカーやスーパーカー級のニューモデルの発表会に使ったりします。マスというよりも富裕層の狭いマーケットに訴求するのですからそれでいいのかも知れませんね。正直モーターショーで発表するより格上げされた感じがします。
 マセラティMC20のようなミッドシップの2シータースポーツカーが話題にならないわけはありません。先進的デザインとエアロダイナミクスが目を引きます。F1由来の621馬力を発揮するマセラティオリジナルのV6エンジンも積まれます。最高速度時速326キロですから驚きです。新幹線より速い。
 昨年“ペブルビーチ・コンクール・デレガンス”はコロナでお休みでした。その意味では今年開催されたのは嬉しい限り。でも足を運ぶのはまだ先ですかね。早く芝生の上のスーパーカーやクラシックカーをこの目で拝みたいものです。

 


記事:九島辰也