Storie di passione italianaイタリアに恋しちゃう物語

クルマ通信25ランボルギーニのSUV

ランボルギーニのSUV

 ランボルギーニというと、頭に浮かぶのは地面に張り付くような低い車高ですよね。乗り降りするのもひと苦労。足腰強くないとカッコよく乗り込めません。ついつい「ヨイショっと!」なんて口から溢れちゃいます。
 そんなクルマだけに世のカーガイは憧れます。スーパーカーってのはそんなもんです。パフォーマンスは当然のこと見た目がクールでなければなりません。なので使い勝手なんて求めるのはもってのほか。シートは2名分あれば十分。

 とはいえ、世の中SUVブーム。一方で背の高いクルマじゃないとセレブのショッピングリストに入らない面もあります。そこで、ランボルギーニが送り込んだのがスーパーカー並みのパフォーマンスを持つSUV、ウルスです。2017年にイタリア本社で市販車を発表すると大人気。翌年のデリバリー開始から今日まで順調な販売を続けています。先日届いたニュースリリースによると発売から3年間で生産台数は1万5000台に達したそうです。発売以降最短でランボルギーニ社史上最高の生産台数を達成したモデルとなったとか。おめでとう!
 ウルスのエンジンは4リッターV8ツインターボで、650馬力を発揮します。最高速度は時速305キロというからSUVになっても抜かりはありません。ランボルギーニのバッジに見合った走りを叶えてくれます。
 販売が好調の理由はいろいろ考えられます。流行りのSUVであり、それがランボルギーニのディーラーで売られているんですからセレブたちが放っておくわけがありません。地面にぺったんこのスーパーカーと同じくらいの熱い視線が送られます。

 思うに、そこにはもう一つ大きな理由がある気がします。それは定員。モデルによって違いますが、ウルスには4名もしくは5名が乗れます。つまり、二人乗りじゃない。どうでしょう、これって大きなアドバンテージじゃありませんかね。家族からの反対の声を抑えられそうな……。
 いずれにしろ、ウルスは大人気。リアドアのあるランボルギーニをセレブは待ち望んでいたようです。

 


記事:九島辰也