Storie di passione italianaイタリアに恋しちゃう物語

クルマ通信7RIVA

RIVA

 イタリアにはRIVAという名前のボードビルダーがあります。“リーバ”なのか“リーヴァ”なのか、日本語表記はわかりませんけど。どっちでもいいですが、イタリアの家具ブランドに“リーヴァ”というのがあるから紛らわしい。関係あるのかないのかは、知らんけど。
 その“リーヴァ”を初めて知ったのは97年頃だったと思います。レンジローバーのプレゼンテーションで、デザインの責任者ドン・ワイアット氏が来日してこう言いました。「コックピットのデザインはリーヴァからインスパイアされました」と。
 当時の私は、この話を聞いてチンプンカンプン。「リーヴァって何よ?」って具合です。でもって負けず嫌いの性格なので、めちゃくちゃ調べました。コモ湖の名前を知ったのもその時です。

 それから10年経ったある日、フェラーリとリーヴァのコラボパーティに呼ばれ、そこでスピーチをして欲しいと頼まれました。そこで、すかさずレンジローバーの話をしたのを覚えています。すると、後日“パーフェクトボート ”というボード専門誌から連絡があり、LYUCOMPANY(*Riva Yachtの日本正規ディーラー)の方が九島さんにぜひボードに乗ってもらいたい!と言ってます、と伝えられました。聞くと、コラボパーティの私の話を後ろの方で聞いていたとか。
 ということで、それから数日後三浦半島のシーボニアでリーヴァに初乗船しました。もちろん、操船も。その間にボート免許を取ってましたから。今では日本ボート・オブ・ザ・イヤーの選考委員もつとめさせていただいております。
 それにしてもこういうのって縁ですよね。どこで誰が聞いているかわかりません。発信するって大切ですね。とはいえ、口は災のもとともいいますから、世の中難しいです。

 


記事:九島辰也